Blog - “Now” Music Video!! 2016. 06. 17 01:06

今回のアルバムリリースに合わせて”Now”のMusic Videoを作りました!
Videoの内容に関しては色々な案が上がったのですが、僕のわがままを通させていただきました。
なんと1曲まるまる東京バレエ団の上野水香さんに踊って頂きました。

uenomizuka

実は僕はバレエが昔からとても好きです。
高校生の時だったかな、ローザンヌ国際バレエコンクールというのをテレビで初めて見てからすっかりバレエ好きになってしまいました。
と言っても、僕が最初に興味を持ったのはどちらかと言うとそこで使われている音楽の方でした。
色々な曲がピアノ伴奏用にアレンジされていて、そこにまず興味がいってしまっていました。
もちろんピアノだけでなく例えば和風な琴の曲でバレエを踊るコもいたりと、まだ吸収力の強い高校生の僕にはかなり楽しい番組だったのです。
こういう音楽でもこんな風に踊る事が出来るのか、なんて思っていました。

ただそこからバレエ自体にも興味が出始め、大学生の頃は気になる公演があると学生券で行っていました。
特に僕が好きだったのはバレエダンサーではルジマートフ、ウィリアム・フォーサイス、そして何と言っても昨年末に引退してしまったシルヴィ・ギエム。
振付家ではモーリス・ベジャールとイリ・キリアン。
もっと昔でいくとやはり音楽や絵画等全てのアートと関係の深かったディアギレフのバレエ・リュス。
ストラヴィンスキーもピカソもコクトーも、そしてニジンスキーもバランシンも関わっていたのだから凄い。
僕はとにかくこの時代が好きです。
音楽の知識に比べたらバレエの知識は無いに等しいですが、それでもネットがない時代に結構頑張って情報収集していた気がします。

シルヴィ・ギエムと言うと、年末に日本で引退公演を行ったのですが僕はそのチケットを取る為にわざわざ某チケットサイトの会員にまでなりました。
おかげで入手不可に近いチケットが2公演も取れました(笑)。
しかし僕の日頃の行いが悪いのか何なのか、なんとその公演の直前でギックリ腰をやってしまったのです!
でもそんな思いまでして取ったチケット、行かないわけにはいかない。
諦めず足を引きずりながら他の人の10分の1位の速さで腰をピキピキ言わせながら歩きながら行ってきました。
休憩中はロビーの端で腰に効く体操したりしてたもんだから、姿勢の良いバレエをやってるんだろうなと思われるコ達に『何してるの?』って顔で見られて(苦笑)。

さて、本題。
Music Videoの話からだいぶ離れてしまっているように思われているかもしれませんが、全く離れていませんよ。
むしろ近づきました。
その年末のシルヴィ・ギエムの引退公演を一緒に行っていたのが実は東京バレエ団。
その公演ではシルヴィ・ギエムの演目の他に東京バレエ団のみの演目も行われました。
バレエの知識はそんなにありませんが、パンフレットを見たらそんな僕でもわかる名前が。
その人が上野水香さんでした。
日本人のバレエダンサーというと僕が名前を知っていたのは吉田都、熊川哲也、そして上野さん。
数少ない自分が名前を知っているバレエダンサーが出る事がわかりなんだかとても得をした気分になりました。
そして東京バレエ団のステージを見たのですが、これが本当に素晴らしかったです。
出演されている方皆さん素晴らしかったのですが、その中でもやはり上野さんの動きには特に釘付けになってしまいました。

そしてそこから月日が経ち、僕のギックリ腰も治り、アルバムも完成し、さあMusic Videoを作るぞというタイミングになりました。
冒頭でも言いましたが、幾つか案はありました。
この『Now』という曲は前向きで勇気付けられるタイプの曲。
いわゆる歌詞を追ったストーリー仕立てになっているvideoではなく、それを何か他の形で表現してもらいたいとう気持ちがありました。
そして浮かんだのが上野さんでした。
これは絶対上野さんが踊ってくれたら素晴らしい映像になる、という確信がありました。
ただ、面識もない上に業界も違うので、まあまず無理だろうとほぼ諦めていました。
しかし!なんと!『出演して頂けるみたいですよ』という連絡がレコード会社から!
これには本当に驚きました。

撮影当日、東京バレエ団のスタジオにお邪魔しましてそこで撮影をさせて頂きました。
まず着いてすぐにスタジオの規模に驚いてしまいました。
実は知人がこの東京バレエ団のすぐ裏に住んでいるのでよくそこら辺は歩くのですが、まさかよく歩いているエリアの地下にこんな立派なスタジオがあったとは。
上野さんが準備運動の様な事をしていたので、果たして僕はどの程度足が上がるのだろうか?とバーに掴まりながらチャレンジしてみましたが、結果は散々、それはそれは悲惨なものでした(苦笑)。
撮影は数時間かけて行われましたがその間僕はずっと踊りを見ていることが出来たのでとても幸せでした。
ステージ以外のしかもそれ以上の間近でトップクラスのバレエダンサーの踊りを見るのは生まれて初めてだったのですが、優雅で美しいのはもちろんですが迫力もとても凄いです。
いやはや、仕事冥利に尽きます。

肝心の動画はこちらで見ることが出来ますので是非ご覧になってください!!
すみれさんが歌い上野さんが踊り、完全に僕の存在はなくなっています(笑)。
とても素晴らしい映像作品になってます!
https://www.youtube.com/watch?v=2NSGeCWS99c&feature=youtu.be

追記
実はこのBlogを書き終えた後にローザンヌ国際バレエコンクールが見たくなりYoutubeで見ていたのですが、そこに僕が初めて見た回もUPされていました。
そして上で書いていますが、和風な琴の曲で踊るコもUPされていたのですが、、なんとそのコは15歳当時の上野さんでした!
ちょっと驚いて鳥肌が立ってしまいました。